法務・契約の用語を、わかりやすく
契約書の言葉は意図的に厳密で、だからこそ読みにくくなっています。ここでは、何かが起きたとき誰が払うのかを静かに決めている条項を扱います。補償や責任上限から解除権、そして現代の契約に生き残るラテン語まで。ここにあるのは用語の解説であって、法的助言ではありません。
ピックアップ
34件すべて
「Void ab initio(初めから無効)」とは?
存在しなかった契約 — 今日から取消ではなく、最初から消去。
「エストッペル(禁反言)」とは?
誰かがすでに行動した約束を、法律が撤回させない理由。
「カウンターパート方式での署名」とは?
なぜ全員が同じ紙に署名しなくていいのか — 各コピーが原本として扱われる。
「トーリング合意(時効停止の合意)」とは?
提訴の期限を凍結し、双方が話し合いを続けられるようにする契約。
「不可抗力条項(フォース・マジュール)」とは?
災害が違反なしに契約を一時停止するとき — そしてなぜ事象リストがすべてを決めるのか。
「保険代位(サブロゲーション)」とは?
保険会社が先にあなたへ支払い、それから損害の原因を作った者を追う仕組み。
「停止条件(コンディション・プレシーデント)」とは?
何かが先に起きるまで存在しない義務 — そしてその不成立が違反にならない理由。
「先買権(ROFR)」とは?
なぜ内部者があなたの買い手の取引を引き取れるのか — 同じ価格、同じ条件で、選ぶのは相手。
「分離条項(セバラビリティ条項)」とは?
1つの条項が死んでも契約は生き残る — 取引を殺さずに悪い条項を取り除く仕組み。
委任状(パワー・オブ・アトーニー)とは?
他人があなたとして法的に行動できるようにする書類。範囲はあなたが決める。
「完全合意条項」とは?
なぜ書面の契約が取引のすべてなのか — それ以前の約束はカウントされない。
「損害賠償額の予定(リクイデイテッド・ダメージ)」とは?
契約書にあらかじめ書き込む違約金。裁判所が高すぎる額を無効にする理由も。
時効(出訴期限)とは?
訴えを起こせる法律上の期限。過ぎれば、どれほど強い主張でも門前払い。
「更改(ノベーション)」とは?
契約当事者をまるごと入れ替える仕組み。3人目の署名がすべてである理由も。
秘密保持契約(NDA)とは?
秘密を見せてもらえる代わりに、漏らしたら請求書が届く契約。
競業避止義務(非競争条項)とは?
辞めた後しばらく、ライバル企業で働くことを禁じる条項。
約因(コンシダレーション)とは?
約束を契約に変える「何かと何かの交換」。
「補償のカーブアウト(適用除外)」とは?
責任上限より重要な例外リスト — 詐欺とその仲間たちは上限をすり抜ける。
「責任制限の上限(ライアビリティ・キャップ)」とは?
ベンダーがあなたに負いうる金額の天井 — そしてそれ以上に重要な除外項目。
「連帯責任(連帯債務)」とは?
なぜ共同署名者の誰か1人が全額を負いうるのか — そして無資力リスクを負うのは誰か。
仲裁と訴訟の違いとは?
一方は公の裁判所を通る道。もう一方は、知らぬ間に同意していた民間の判断役への道。誰が払い、誰が裁き、なぜ第二ラウンドがほぼないのか。
表明と保証の違いとは?
買収契約には必ず両方の言葉が並ぶ。言明が偽りだったとき、どちらの言葉の下にあるかで請求できるものが変わり、その差は数百万になる。
特定履行とは?
裁判所は普段、破られた約束に値段を付ける。この命令は約束自体を守らせ、その脅しだけで史上最大の取引離脱劇を閉じた。
warrantyとguaranteeの違いとは?
どちらも壊れた製品を直すと約束する。だが一方は製品がまったく絡まない約束もし、どちらかを知ることが誰の口座が危ういかを決める。
重大な契約違反とは?
約束が破られれば契約から自由になれるわけではない。それができるのは重大な違反だけで、見誤れば違反者はあなたになる。
是正期間とは?
本当の違反があっても、その場で解除できるとは限らない。是正期間は通知が先で猶予が後、これを飛ばせば解除そのものが違反になる。
存続条項とは?
終了が終わらせるのは契約であって、その中のすべての約束ではない。存続条項は自分の後ろからついてくるものを名指しし、その期間は訴えの時計でもある。
通知条項とは?
届け方を間違えた通知は、弱い通知ではなく通知そのものがない。条項は手段と宛先と相手を決め、どれを外しても本来動くはずの権利が閉じたままになる。
譲渡条項とは?
同意条項は鍵ではない。断りなく譲渡しても移転はたいてい成立し、残るのは自分の違反と、動かないままの自分の義務である。
最善努力義務とは?
最善努力義務は、何も約束しないための丁寧な言い回しではない。誠実な当事者なら何をしたかで測られ、ある醸造会社は広告費を回したままそこで落ちた。
履行期前の履行拒絶とは?
破ると告げてきた相手について、期限が破られるまで待つ必要はない。ただし迷いは拒絶ではなく、迷いに動けば筋を外すのは自分になりうる。
ワーク・フォー・ハイヤーとは?
仕事の対価を払っても、それだけでは著作者にはならない。フリーランス契約に書かれたワーク・フォー・ハイヤーの文言は、たいていの場合まったく働かない。道は二つあり、そのどちらもお金ではない。
便宜解除条項とは?
誰にも落ち度がないまま契約を終わらせることはできるが、それは契約にそう書かれている場合に限られる。条項がなければ期限前に抜けるのは違反であり、条項があっても、すでに生じた報酬は支払わねばならない。
準拠法と管轄の違いとは?
二つの条項が、二つの異なる問いに答えている。一方は誰が正しいかをどの規則で決めるかを選び、もう一方はどの裁判所が審理するかを選ぶ。契約はそれぞれを別の場所へ送ることができる。
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